コンサル事案 〜ケース1〜

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たまにはコンサルの話もしようかと思います。

つい先日の話。

いつも通り、LINE@からコンサル希望が入る。

Sさん

26歳
ITコンサルタント
東京都江東区

Sさんはすでにご自身で情報ビジネスに挑戦するべく、ブログを運営中。収入を上げるため頑張っているそう。

現在の仕事は近々でやめる目処が立っているらしく、今後の収入の柱になるようなビジネスに発展させたいため、今回相談を持ちかけてくださったとのこと。

なので現在ではまだほとんど利益につながっていない様子。

ちょっと話した印象は自頭が良さそうで、割と理屈っぽく物事を考えるタイプなのかなー、なんて感じです。

この方は運営しているブログのURLを教えてくださったので、軽く自己紹介や状況を聞いてみた後に拝見してみると、そもそも記事自体ではなく、ブログのコンセプトやテーマに問題を感じたので、そこからコンサルをすることに。

問題点①『ブログテーマ』

Sさんのブログはビジネスととある楽器(民族系の打楽器)について書いている。『ビジネス × 楽器』というこの二つの共存が組み合わせとして不可思議でした。

ブログ記事はいくつか上がっていたため、さらっと目と通したが、なぜこの2つを組み合わせたのかが、分からなかったためヒアリング。

稲:「ビジネスとこの楽器ってなにか関連性あります?」

S:「特にないですね。」

稲:「だったらこの2つを分けるか、関連性を出すかの2択にした方が良いです。」

後述するが、こういった「調和しない組み合わせ」はノイズでしかないのです。基本的には分けちゃったほうが良いです(それかどちらかと削るか、もしくはしっかりと調和させるか)。

実はこういう間違いをしてしまうライターが多いのだけど。

問題点②『収益プランの選択。』

Sさんのブログは実は見たところかなり綺麗。

見栄えは相当に良い。軽く1000人以上はコンサルをしてきたけれど、しょっぱなからこれだけ綺麗な外観のブログを持ってきてくださるパターンは稀です。そこはとても好印象。

もともとIT関連のお仕事をなさっているだけあって、さすがリテラシーが高い。

そして、PV数も割としっかりと出ているみたいです。どうやら月間3000PVほどSEO経由でアクセスがあるそうで、収益は全部アドセンス。

アドセンスってのはクリック型広告のことで、物を売ったり、オプトインをしなくてもクリックされるだけで報酬が得られるタイプのアフィリエイトです。YouTubeの広告報酬と同じ概念です。

大体1クリックあたり10円程度だけれど、3000回閲覧されても100PVに1クリックくらいが平均なので、計算としては1アクセスで約0.1円というほぼほぼYouTubeと同じ扱い。

そのくせWordPressでブログをやっている場合、YouTubeみたいにGoogle側がアクセスを流しくれたりする訳でもないので、キャッシュの動き的には基本、YouTubeの下位互換みたいなビジネスとも考えられます。

どうしてもブログやライティングにこだわりがあって、その上、商品やサービスを自分で作るつもりもなくて、なおかつ自分のメディアを運営したいのなら、無理に止めはしないけれど、まあかなり難しいチャレンジになるわけです。

それにGoogleは広告撤廃(アドブロック)に向かって動いているから、そこに依存するのも、随分時代性から逆行するなぁなんて感じます。

まあ、要するに割りの悪い収益モデルであるということ。よほど限定された条件がある場合でなければアドセンス収益を選択する必要はないかなと。

ちなみにSさんのアクセス数は僕のブログより全然良さそうでした。

僕のブログはSEOは経由せず月間1000〜1万PVくらい(めちゃ適当)数字もかなり不安定だし、ぶっちゃけそこまで真面目に計測もしてないです。

なんなら更新も最近は年に数回しかしていない。でも普通に利益が出ます。

正直、個人的にいうと、多くのアドセンスブロガーやユーチューバーのような、商品(有料のコンテンツ)も作れない、セールスも出来ない人がやっているお金集めのことを、僕は『ビジネス』とは認識してません。

だって、お金を払うまでもないコンテンツしか作らないのは言い換えればお客さんに『重要な価値』を提供できないから。

それは「うーん、無料でもらえるなら、もらうけど。」くらいのポケットティッシュレベルの価値しか捻出していないということです。

そして、そのレベルの価値しか捻出できないから、物の価値を伝えるコミュニケーション(=セールス)も当然できない。だって価値がないものの魅力を伝えるのって難しいですよね。反対に魅力に溢れる物の価値を伝えるのは容易ですけど。

だから、ポケットティッシュレベルのコンテンツを作ってばかりいてもそれは結局、飽きれば捨てられる。忙しかったら見ない。時がきたら無意識に見捨てられる運命です。悲しい。

それは無意識に見てもらえる分、終わりも無意識ってことです。みなさんがどう思うかは知りませんが、個人的にはこういうものを作ることに労力は割きたくないなー、なんて感じてしまいます。

当然、こういうポケットティッシュタイプのビジネス、つまりアドセンスブロガーでも他にビジネスをやっていたり、ユーチューバーでも別でビジネスをやっている人もいるので、当然何事にも例外はあるということで。

勘違いして欲しくないので念のため言っておきますが、アドセンスブロガーやユーチューバーを悪く言っている訳ではないので、悪しからず。

ユーチューバーのスタンスを見ていれば分かる通り、あの世界はある意味テレビタレントに似ています。

顔が良いとか、どれだけ目立てるかとか、時代にフィットするか、など成功するか否かがとても時の運に依存します。

その上、多くのテレビタレントやお笑い芸人がそうであるように、とても息が短いです。タイミングで弾け、またタイミングで弾け飛ぶ。

一発屋と揶揄される方々のように長く、お客さん(ファン)を繋いでおくことができないのです。まあ、普通に考えてポケットティッシュなんだから一回貰ってもらえても長く応援してもらうことはできないですよね。

その点、しっかり有料で売れるレベルのコンテンツを作って、セールスまで行うビジネスは、習得する技術が多い分(コンテンツメイキングやコピーライティングなど)、長期的に安定した利益が見込めるし、その技術は色々なビジネスに応用が可能です。

(※表現が紛らわしいので「有料のコンテンツを売れ」的なことを書いていますが、実際に読み手がお金を払ってでも手に入れたい!

と思ってくれるような、人の心を動かすコンセプトが提示できていれば、コンテンツが無料でも別にいいです。

ま、その話は長くなってしまうのでまた別の機会に)

例えば、コピースキルを使って楽器の演奏のノウハウや、音楽教室の生徒を集める(セールス)ことができるのなら、そのコピースキルを使ってお客さんを集めたり、セールスするのノウハウも教え、販売することもできますよね。

実際これはネットビジネスの世界ではよくあるパターンです。

と、長々こんな話をしていましたが、アクセスが少なくても利益に結ぶ方法や、自分の今後やるべき指標が見えてきたとのことで、Sさんにはかなり喜んでいただきました。

僕にとってはこの瞬間は幸福度が一番高いです。コンサルは楽しい。

実際、この文章では問題点だけあげてはいますが、Sさんの取り組みには良いところもたくさんありました。

ブログも綺麗だし、目指す目的がしっかりとあれば、間違った努力は減り、モチベーションも高く保つことができそうで良かった良かった。

PV数がそこそこあるということは、コンテンツも面白いのだと思います(あんまり目を通さなかったので定かではないけど)。

現状のPV数でも全然問題なく成功することができるでしょう。「共に精進していこう」というところで、2時間ほどのコンサルは終了しました。楽しかった。

某日、別件

Kさん

29歳
会社員
兵庫県

まさかの同い年でテンションが上がりました。ですが、僕とは違い。Kさんはすでに家庭をお持ちとのこと。純粋に羨ましいです。お子さんお二人で家族4人で順風満帆だそうで、その様子をうかがうとこちらもほっこりしますね。

幸せを少しばかり分けてもらえた気持ちに。

そしてビジネスに関しては、この方もすでにWordPressでブログを運営していて、とあるコンサルタントにすでに支持しているとのこと。

少し話はそれますが、せっかくコンサルタントに師事しているのに、他のコンサルタントにアドバイスを求めるのは、僕の経験上、そのコンサルタントのコンサルに満足がいっていない人が多いです。ま、満足してればしてたら他に相談しないんじゃないかと。

セカンドオピニオン的なやつでネットビジネスマンとしては当然の嗜みなのかな、、、

相手のコンサルタントさんの悪口みたく捉えられても嫌なので、毎回こういう相談の際に突っ込んで聞くことができないのだけれど。

別に2人以上の人からアドバイスを求めること自体は学びを加速させることもあるし、良い方法だと思いますし、好きにしたらいいです。

でも、そういうのは2つ(もしくはそれ以上)の意見がどちらも信頼できるなら効果を発揮しますが、どちらからの意見に疑問を持ってしまうと効果は半減しちゃいます。

例えばの話ですが、

「母親も信頼してるし、父親も信頼してるけど、今回は父親の意見を採用しよう。」

ならOKですが、

「母親の意見は信頼できない。だから父親の意見を聞こう。」

はNGってことです。

なーんかこういう相談を持ちかけてくる方には後者のニュアンスで「もっと良い方法ありませんかね?」的な相談のことが多い。

コンサルタント側が悪いとか、
クライアント側が悪いとか、

別にそういうことを言うつもりもないですが、信頼関係が築けていないのなら少なくとも相性は悪いのではないかと思ってしまいます。

どっちもどっち。なんだかなぁと。完全に余計なお世話ですが。

ちなみに僕の場合、実は誰かに師事したり、しっかりコンサルを受けた経験は少ない上に、そのコンサルも詐欺的なアレだったので、良い思い出は全くと言っていいほどないんです。

ですがそんな僕でもコンサルを受けている間は基本的に他の人の言葉には耳を傾けませんでした(それはそれで視野が狭くて良くないですけどね)。

早速悪口みたくなっていますが他意はありませんので悪しからず、、、

ま、そのコンサルタントさんのことはさておき、Kさんの相談内容は現状のビジネスプランのままで良いのか、というもの(やっぱり)。

Kさんは営業のノウハウを書くブログをやっていて、その営業のノウハウを情報商材にして売ることが目標だそうです。

ふむ、まあさっきのアドセンスと比較するなら、そっちの方が堅実。それでいいじゃん、という印象。営業というのもニーズとしてそこそこあると思うんでね(リサーチはしていないので保証はできませんが、、、)。

となると、肝心要なのはコンテンツとコンセプト(コンセプトに関しては長くなるので、さらっとしか触れなかったのだが)。そこらへんについて少し話してみました。

稲:「Kさんは営業には自信があるんですか?」

K:「そうですね、新規開拓とか得意です。」

稲:「おお、すごい。商材は何を売ってるんです?」

K:「靴に使う生地です。」

ふむ、靴か。中々にニッチな商品を取り扱ってるなぁ。

稲:「なるほど、するとKさんの営業ノウハウは靴の生地以外にも応用できます?」

K:「できると思います。」

稲:「おお、それは良いですね」

これは中々に行幸。自分自身営業職の経験があるからこそ思うのですが、靴の生地が売れても他の商材が売れるとは限らない。なんて思う人も多いはず。

だからこそ反対に自分のノウハウが他の商材でも通用する、という根拠があれば、コンテンツとして十分成立します。

僕は昔、保険の営業マンが書いた『営業の極意』的な本を読み、保険の営業でしか使えないノウハウが目白押しで、絶望した経験があります。

それにノウハウ自体も現代では使いずらい、時代遅れなものでした(つまり極意でもなんでもなかった)。

こういう情報を自分のビジネスで取り扱うのはオススメできませんし、長い目で見れば確実に成功しません。

でも、Kさんの場合はそれは問題なさそう。そこでふと、元々営業畑の自分はそのノウハウのことが個人的に気になったので、少し聞かせていただきました。

稲:「営業のノウハウの話、少し聞かせていただきたいです。気になります。」

K:「気合いと根性で沢山回って行けば売れます。」

稲:「え、、?気合いと根性がない人はどうすれば良いんですか?」

K:「え、、、?」

稲:「もし気合いと根性がないと成立しないノウハウですか?
それとも気合いと根性の出し方からノウハウ化できますか?」

K:「・・・」

Kさんの名誉のために言っておきますが、Kさん自身の営業力はおそらく高いのだと思います。

そして、もしKさんと同じ職場で働くことができるのであれば、モチベーション管理やストレスマネジメントもKさん自身が無意識でできているのでしょう。

つまり『暗黙知』なのです。自分は無意識でそれができてしまっているけれど、意識的に自在にできているわけではない。

だから人に言語化して伝達することができない。勘の良い人はわかると思いますが、これを情報商材として売るのは大変です。

というかそもそもこれはノウハウなのか?って話で、だってこのままじゃ、「根性があれば営業はうまく行きます」って言ってるだけですし。

それは「ファッションセンスがあればモテます」って言ってるようなもので、重要なのはその『ファッションセンスがあれば』の部分。どうやってファッションセンスが培えるのか、それがとても重要でその部分を形式知として体系化して、伝達できないと価値にはなりません。

「根性があれば営業はうまく行きます」はさすがに浅すぎます。

だって昨今「モチベーション管理法」的な本が売れる時代ですからね。みんなモチベーションが欲しいんです。

飛び込みの営業なんて一般的な職業の中でもかなり辛い、離職率の高い職業に分類されるのだからなおのこと。

自分は営業畑の知り合いが多いから分かりますが、彼らはどこにでも強気に飛び込んでいけるモチベや度胸や、いくら失敗が続き、取引先で怒鳴られたり、門前払いされてもへこたれないメンタルを欲しがっています。営業で困っている人はそもそもそれを持っていやいないですから。

それなのに、「気合いと根性があれば、、、」なんて言われた日にはたまったもんではないです。

お客さんは「気合いと根性を節約して成功する方法」や「気合いと根性を充実させる方法」が欲しいのですから。

もし、市場に「モチベがあって、いくらでも飛び込みはできるのに営業がうまくいかない」なんていう悩みが蔓延しているなら良いのですが、僕が知る限りこの市場はそんな気配はしてなさそうです。

(リサーチはしてないので定かではありませんが、僕のこういう勘は割と的中します)

だけど、この問題は一度気づいてしまえばそこまで大きな問題ではないです。もっとノウハウを汎用性の高めれば良いだけ。

つまり、そこまでメンタルが強くない人もカバーリングできるようにしちゃえば良いだけですから。

ですので、この場合はKさんが今まで無意識でやっていたことを意識下に落とし、暗黙知を形式知にできればOK。そうすれば、恐らく市場のニーズにもマッチしますしね。

(もしくはメンタルが強いのにうまく行かない人向けのノウハウにアプローチを変えるという手もあるにはあったのですが、提案はませんでした。そんなコンテンツには恐らく需要なさそうだし。)

なので、目指すべきコンテンツの形を少しテコ入れすれば大丈夫です。これから汎用性の高い営業の技術をドンドン磨き、しっかり言語化できるよう意識下におけばOKです。

というプランを提案。

だが、Kさん的にはあまりしっくり来ていない様子。「あれれ?」と思ったが、原因はすぐに判明。

どうやらKさんは今後その営業の仕事を辞めたいから、営業のテクニックを今後ずっと磨いていくのは少し考えものだそう。

実はこのパターンもよくある相談。

『今現状で得意としていることだが、今後やっていく気は無い』というテーマを選んでしまっている。

例えば、

「昔ピアノをやっていて、プロを目指していた。今は全然弾かないし、やる気もないけれど、素人に教えることくらいはできます!」

みたいなパターン。

実はこういうスタンスの発信は長続きしません。

コンテンツビジネスは基本的にリピーターを増やさないと成功しないので、いつまでも初心者向けコンテンツしか用意せず、ひたすら新規相手のビジネスばかりしているのは辛いです。

(金銭的に辛いというか精神的に辛い、延々と初心者向けの内容ばかり発信し続けるのはクリエイターとしてはしんどいです)

なので、自分が情熱を持てないテーマ(ジャンル)はあまりオススメしません。長期的に成功するのが難しいし、やってるこっちが内容が単調でストレスでしかありません。

Kさんにもやりがいが見出せなかったり、楽しむことができないテーマなら今のうちに変えちゃったほうがいいですよ。

と提案しました。

自分自身が成長を続けないと、絶対にコミュニティは崩壊します。どんな会社もそう。常に新しい商品を開発したり、良いサービスを追求し続けることが求められます。

同じ商品を延々と売り続ければ良いなんてビジネスなんてこの世に無いのですから。

こう言うと、

「めんどくさい」とか

「自分にそんな大変なことができるのか」とか

後ろ向きな意見ばかり来るのだけど、

だからこそやりがいのあることをやって欲しいんです。自分が心から熱中できて、没頭できることなら、継続も苦になりにくいですから。

するとKさんは本当は『子育て』をテーマにやりたかったのだが、メンターからバックエンドが作りにくいから辞めたほうが良いよ。と提案されたと教えてくれました。

どうやらそのメンターさんの脳内では『子育て』というテーマでの情報発信は難しいらしいけれど、僕は全く反対の意見。全然成功するでしょ、って感じです。

面白そうだし、子供が好きならなおのこと良いです。子育てなんて、フロントで情報商材作れるなら、バックエンドなんかいくらでも思いつくので問題なし。

例えば、

普通にフロントで作ったコンテンツの内容を対面でコンサルしたり、Skypeなどで電話サポートをつけるのもありです。

あとは同じ悩みを持つ親御さんを集めてグループセッションとかでも良いです。フロントとバックエンドがうまく思いつかないときは学習塾をモデルに考えるとイメージしやすいと思います。

ちょっと高校生向けの数学の勉強で置き換えてみましょう。数学の勉強を参考書だけで学ぶなら3000円とかで十分済むでしょう。

参考書買って家で自分で学ぶだけだし、基本的に参考書って一年分の勉強を一冊にまとめてあるから、基礎的な学習だけならこの1年は何冊も買う必要性は少ないですね。

ですが、その参考書の内容を実際に先生に対面授業で教わるなら3000円では済まないでしょう。いわゆる集団塾(グループレッスン)でも月謝で1万円くらいかかるはず(相場を知らないので多分ですが)。

月謝1万円なら、年間で12万円。参考書一冊で勉強する場合(3000円)と比べるとおよそ40倍の費用がかかります。

個別レッスンや家庭教師みたいになマンツーマンになるともっと高くなるでしょうから、その差は40倍どころでなく、100倍なんて相場もざら。

これは学生向けの学習塾だけでなく、ダンスレッスンだろうと、ダイエットトレーナーをつけるのでも同じことが言える。

実際に人から教わるというのは、その情報単体(教科書や本、情報商材)の相場より、数十倍〜100倍くらいはザラだということです。

1万の情報商材なら、その内容と丸々同じ内容のグループレッスンが30万。個別でのコンサルがすれば100万なんてイメージ(大雑把に計算するとですが)。

情報単体(教科書や本、情報商材)の相場より、数十倍〜100倍なんていうと高いと感じるかもしれないですが、普通に考えると。

嘘でも誇張でもなく、これが相場です。もちろん、インフォ業界だけではなく、一般的にも、です。

つまりフロントで情報商材が作れるのに、バックエンドが作れないというその謎理論は破綻しています。

まあ、商品を売るだけでサポートやコミュニケーションを一切やりたく無いのなら、話は別ですが、それにしたっていくらでもやりようはあります。

Kさんにはこんな話をすると、憑き物が落ちたように、『子育て』をテーマにやってみます!と喜んでくださいました。

お子さんもまだ幼いそうで子育ては楽しいとのことで、子育てに関してはKさんもまだまだ成長したいという姿勢があるから僕からみてもとても良いと思います。

それに本当のやりたいことを仕事にできる幸せは何にも代えがたい。もちろんお金なんかよりずっと。少なくとも僕はそう思うんです。

その上、子育てや家族関係的なジャンルは時代性にあっている気がします。離婚率もどうやら高いらしいし、一家全員が順風満帆!なんて家系も今日日めずらしい気がしますし(それはそれで悲しいことですが)。

虐げられているお父さんやその予備軍をターゲットにすれば爆発しそうだなー、と感じます。

デリケートなジャンルだけにかなり責任感がつきまといますが、やる気と覚悟さえあれば、やりがいもニーズも共にかなり高いテーマになりそう。

これで取り敢えずの道しるべは示せたかな、と思い、「まだ何か聞いておきたいことあります?」と聞くと、

K:「今やっているビジネスブログに子育ての要素を入れても良いですか?」

・・・またか。

稲:「ビジネスと子育てにしっかり関連性を持たせられるなら良いです。」

K:「・・・うーん。」

稲:「そうでないなら、子育てだけにしましょう。」

はじめに話したSさんもそうだけれど、どちらもサンクコストが気になって(後ろ髪に惹かれて)親和性の低い変な組み合わせを作りたがっていました。

でも、意味がないのでバサッと切っちゃえば良いんです。お客さんからしたら、我々発信者がどれだけ苦労して、ブログを書いたとか関係ないですからね。

もし組み合わせるなら、『営業の会話テクを使って夫婦仲を円満に過ごす』とかなら、Kさんの「営業 × 家族愛」という面白い組み合わせができそうです。

奥様相手にダブルバインドとか、フットインザドアーをバリバリ使っていくのはちょっと笑えますが、実際に営業で使う心理学と恋愛・対人関係に関しては親和性高いから、ニーズさえあれば売れそうです。

それこそ営業職の夫婦関係が上手くいってない旦那さんなんかターゲットにしたら、、、

お、我ながら10秒で考えた割には本当にいけそうなアイディア。リサーチの価値はありそうだな、なんて笑い話も含みながら、Kさんのコンサルは終了。

さて、今回は2組のコンサル事案を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。

SさんもKさんもどちらも真面目でとても頑張っているので、ついつい熱が入り、それぞれ2時間ほど話し込んでしまいました。

コンサルは割と楽しいので、有意義な時間になりました。僕自身も少なからず発見があり、勉強になりましたし、多少なりともこのコンサルが彼らの役に立てば嬉しいですね。

少なくとも今回の話を参考にして、頑張ってもらえれば、その努力が徒労に終わることはないんじゃないかなと。

今回のケースからも分かるように、ビジネス初心者の方や正しい指導者・教材などに恵まれていない人は努力の量の過不足の前に、そもそも間違った努力をしてしまっていることが多いです。これは本当にもったいない。

間違った努力をしている限り、いつまでも成功することはありません。だってそれは間違った努力なのですから間違った結果しか生みません。どうせやるなら正しい努力した方が良いです。今回のお二人のように本当に努力している人がそのような間違ったルートを歩んでいるのはとてももったいないです。

例えば、この二人がともに間違っていたのは、『テーマの組み合わせ方』です。

お寿司でコーヒーが出てきても嬉しくない、というか寧ろマイナスに働いてしまう。これはありがた迷惑ってやつです。普通の味覚があれば、コーヒー出すくらいなら水でいいよ!となります。

こんな感じの『寧ろマイナスの組み合わせ』をしている人が多い。調和がされていない組み合わせはこうなります。

これでは良い記事を書けていてもお客さんは萎えてしまいます。相性がよく調和のとれた、新しさのある組み合わせが作れるとこういった問題は起きないので、ぜひ、目指して欲しいです。

ビジネスで成功するのに沢山の関門や難関がありますが、願わくばそれにくじけず頑張ってもらいたいです。なぜなら本当にクリエイティブなビジネスはやっている人間もお客さんも関わる皆が幸せになりうるからです。

僕も常に難関に晒されていますが、ともに頑張っていきましょう。

恐らく、ほとんどの人にとってこれほど刺激的な日常はないんじゃないかと思います。端的に言うと楽しいです。

今回は20代後半の男性2人のケースのコンサルでありましたが、年代が近いこともあって、話しやすかったです。別に目上の人や、年下の人のコンサルが苦手なわけでもないですが、なんとなく雰囲気として。

近い年代の人が頑張っていると、感情移入してしまうのかもしれません。

さてさて、少し長い文になりましたが、重要なことを書いたつもりなので、良ければ何度も反復してしっかりと自分の中に落とし込んで役立ててくだされば幸いです。

ではまた。

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