コンサル事案? 〜コアを作る〜

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どうも稲垣です。

ちょっと前に書いた僕がコンサルをしている時のことについての「コンサル事案 Vol.1」という記事が割と好評だったので、またコンサルについて記事を書こうかな、と。

とは言ってもですね、ここ最近はちょっとコンサルの気分ではなかったので、コンサル自体をあまりしていないんですよ。

ですから「コンサル事案 Vol.2」は書く予定がないので、コンサル「事案」ではないのですが、その代わり少し別の角度からコンサルのことを書いてみます。

なので、今日はコンサルといっても無料のコンサルについて、です。

僕は以前、かなり熱心に無料でコンサルティングをしまくっていた時期があります。

「え、なんで無料でコンサルなんてやるの?」なんて思うかもしれませんが、これが案外有用なんですよね。

・読者さんとの信頼も築けて、本音の良い意見をいただけるので純粋に参考になる。

・読者さんの気持ちが少しだけ分かる(から新しい案も出やすい)。

・純粋に喜んでくれたら、嬉しい。モチベ上がる。

とかとか色々なメリットがありました。何かしらのビジネスをやるなら、お客さんの声、ファンの声を聞くって結構役に立ちますよ。

で、経験上、無料で相談に乗るとほとんどの場合、人生相談になります。

つまり、個別具体的なビジネスの相談は少ないんです。

「僕のビジネスプランどう思いますか」とか

「LP見てください」とか

「私のステップメールどうですか」とか

セールスレター添削してください」とか

そういう類の相談はあんまりないんですよ。

そうは言っても、以前の記事にコンサルのそういう部分を書いてるんですけど、ああいう話をするのは割と希なので、珍しいなと思い記事にしたというわけです。

では、人生相談っぽいっていうのがどんな感じかというと「何をやろうか決まらない悩み」を持った人からの相談が多かったです。

高校生くらいの「将来、やりたいことがないんです。。。(だから、進路が決まりません)」的なやつと同じです。

ビジネスはやりたい。

お金は稼ぎたい。

現状の生活のまま、何年も過ごしたくない。

でも、やりたいことはない。

やるべきことも分からない。

まあ、やりたいことがないんだから、やるべきことは見つからないでしょう。

そんな相談がきた時に、僕は「どうせ、ビジネスをやるんだったら好きなことやったらいいですよー」ってなことを言うんです。

そして、その人の数ある「好きなこと」の中から、ビジネスとして実現しやすそうなことを一緒に探して、「もしそれでチャレンジするなら、こんな感じの方法とかこんな感じのやり方がありますよー」なんて提案します。

例えば、ファッション系のビジネスをやりたい人になら、初めから「アパレルのお店を渋谷に出店すれば?」とは言いません。リスクも高いし、別にそれが効率的だとも思わないので。

それなら「オンラインで服作って売るか、スタイリスト業をやるか、服の作り方を教えるとか、なんでも好きなことやればいいけど、家賃と在庫はかけない方法を選んだ方が良いっすよ。」とかアドバイスします。

そんなアドバイスをすると多くの場合、

「稲垣さんならどうします?」って聞かれるんですよ。

僕的には「え?今言った通りなんだけど、、、」と内心思いながら、

「まあ、僕ならテストマーケティング(要は何度も失敗)できるようになるべくリスクを抑えて、その上で自分が一番好きなことをやりますね。」

とか答えるわけです。

すると

「それって具体的には何を売るんですか?」

「・・・うーん、最終的には好きなことを選択して欲しいんです。だから僕はアパレル関係のビジネスをやりたいと思うほどは好きじゃないので、僕ならアパレル関係のものはそもそも何も売りません。」

「(少し不満気に)そうですか、、、」

なんて会話の流れになります。

要するに、迷ったら誰かに道を決めてもらいたいんでしょうね。その相手がプロならなおのこと。こういう人は実はとても多いです。

気持ちは分かりますが、何をやるかは自分で決めなきゃダメです。だって動機ってすごく重要ですから。何かをやる動機ってその人の人間性そのものなんです。そして人はその人間性にお金を払います。

例えば、僕の大好きな麻雀マンガの主人公「アカギ」はとても強い麻雀打ちなのですが、ものすごい大金を賭けた麻雀ばかり打っているのにお金には全く興味がありません。

なぜなら彼の麻雀を打つ動機はお金ではなく「生きている実感が欲しいから(つまりスリルが欲しいから)」です。なので、彼はしばしば自分の身の丈に合っていない金額を麻雀で賭けます。負ければ自分の身はどうなるか分からない、そんな麻雀。時には命だって賭けます。

普通の麻雀打ちならオカシイ、イカレてると思うでしょうが、アカギにはそれは当然のことなのです。だって、アカギが求めているのは金銭ではなく、生きている実感ですから、それくらいしないと意味がないですよね。

それゆえ、アカギは周りの賭博師からは恐れられるほどの存在になるのですが、このアカギの麻雀を打つ動機、これが人間性です

そしてアカギの人間性が面白く、つまりキャラクターとして魅力的だから「アカギ」という漫画は売れるんです(ワンピースのルフィとかドラゴンボールの悟空とかも一緒です)。

他にも、例をあげるのなら、同じ医者でもお金のためにやってる医者と、一人でも多くの命を救いたいと思っている医者の人間性は全く別物です。仮にやっていることが一緒だったとしても、それは全然違います。

患者さんからの印象も全く異なるでしょう。だって動機は人間性を表すんですから、動機が異なるのなら人間性だって異なります。あなたならどっちにお金を払いたいかって話です。そしてお金を払いたいって思ってくれる人が多いほどビジネスが成功しやすいのは当たり前のことですよね。

つまり何が言いたいのかというと、好きなことをビジネスにして、その動機をしっかり腑に落としておきましょうってことなんです。

服が好きな人なら、なぜ自分は服が好きなのか?

服が好きと言っても服ならなんでも好きって人は少ないでしょう。こういう形の、こういう色の、こんな服が好きなんて感情がきっとあるはずです、そして、それはなぜなのか、自分に問いかけてください。

なぜ黒い服は好きなのに、白い服には特別な感情を持たないのか?

長袖がとっても好きだけど、半袖はあまり着ないのはなぜか?

そんなように自分が好きでやりたいこととちゃんと向き合って欲しいんです。なぜならそこに自分だけのビジネスを作るヒントが必ずあるから。そのためにまず目一杯好きなことをやってください。

良い加減な気持ちでなんとなくやることに動機なんかないでしょうし、見出せもしないです。あったとしてもせいぜい「稼ぎたいから」とかくらいのダサい動機程度でしょう。

それじゃ、ダメなんです。ダサい動機はダサい人間性ですから。人間としてダサい人がやるビジネスは応援してくれる人がいません。いたとしても、多分それはダサい人です。まあ、多くの人は見る目のあるセンスあるイケてる人から応援されたいでしょう。少なくとも僕はそうです。正直、見る目のないダサい人とはお付き合いしたくないです。

別に何もかも精魂果てるまで全力でやれとは言いませんが、それなりには打ち込める好きなことをやってください。自分がやるビジネスくらいしっかりした動機を持ってやらないと成功なんて夢のまた夢です。そして、強い動機を持つためには良い加減な気持ちじゃ難しいです。

だから自分が胸を張って「好きだから服作ってんですよ」ってニヤニヤできるようなものをビジネスにして欲しいですね。少なくとも僕は皆さんにそう伝えてます。

で、そういうことを話していると、その人の趣味の話とか、好きだった人の話とか、諦めた夢の話とか、そういうことにドンドン話題が移っていくんですよね。その人のルーツに遡っていく。そこにコア(MSP)があるんでね。

どうせビジネスを始めるなら、やっぱり自分がこれだ!ってしっくりくることの方が良いです。だってビジネスを始めるって結構大事な決断ですよ。そんな決断の一部をいくらプロ相手だからといって「何やれば良いですかね?」なんて他人に任せちゃダメです。

まあ、それでも多くの人はやっぱりサクッとは自分のコアが見つからないものだから、しっかりと時間をかけて探すしかないんですよね。自分の好きなものを。そしてその動機を。好きなことや動機がしっかりと自覚できたら、次はそれを自分だけのビジネスに再構築していきましょう。

すでに具体的に好きなものがあったとして、例えば、「コムデギャルソンが本当に好きだ!」と思っていてもそれをパクるわけにはいかないじゃないですか。あくまでビジネスとしてやるなら、これから作る、まだ世にないものを生み出さなくてはいけません。

服を作るんなら、「ギャルソンとビビアンとアンダーカバーを足して3で割ったような服が作りたい!」とか、こんな感じでまだこの世に存在しないものを作りましょう。

つまり、好きなもの(と動機)を探し、それを材料に自分だけの何かを作る

①自分が好きなものを沢山集める(これが材料にあたる)

②それの良いとこどりしたオリジナルを脳内でイメージする

③それを実際に作りにかかる(ビジネスを始める)

必要なのはこの3行程。

③はまだ世にないものなので、探すことはできませんが、①なら今すでに世の中にあるものから探すことができます(もちろん材料からまだ見ぬものを作っても良いけど)。

イメージは料理が近いかもしれません。自分の好きな材料をたくさん見つけてきて、それを使って何か別のものに仕上げる。それも食い合わせが悪くないように材料や調味料をうまく調和させて。

だから世の中にある、いろんな自分の好きなものを集めて、そこからざっくりとでも良いから自分がビジネスにしたいと思うような「俺が考えた最強キャラ」みたいな自分の脳内の最高のビジョンを作って欲しいんですよ。

とりあえず、色々好きなものを集めていったら、

「これもっとこうだったら最高なのにな!」

「これとこれ合わせたらもっとヤバいんじゃね?」

とか、そういう妄想が湧き出てきますから。そうしたら自分が納得できることをビジネスとしてスタートできますよ。そうはいっても、ビジネスを始めようとしている多くの人がそういう発想に中々たどり着かないようなので、初めはコンサル自体が人生相談みたいになるわけです。

まあ、それも仕方ないですよね、だって巷の転売とか仮想通貨とかの情報じゃそんなこと全く気にしてないじゃないですか。転売とか仮想通貨で「自分にしっくりくる動機」なんてあるわけないでしょう(偏見ですが)。

別にそれら否定する気はないですが、僕が思う成功は転売とか仮想通貨で何億とか何十億とか稼げたとしても手に入らないので。ですので、ああいったのはビジネスとしては認識してません。個人的にはね。

まとめると、こういうビジネスの根幹に関わることは地味ですが、しっかりと考えて、探してみると良いということです。

「僕のビジネスプランどう思いますか」とか

「LP見てください」とか

「私のステップメールどうですか」とか

「セールスレター添削してください」とか

そういうのも大事ですが、今日話したようなことを飛ばしてやってもあまり意味がないので。

そういう視点を持って、好きなことをたくさん集めていればコアは自ずと浮かびあがってきますよ。焦る必要はないので、じっくりと煮詰めていきましょう。

それでは、また。

P.S

僕はバンドをやっていた時、radiohead と joy division と syrup16g というバンドを足して3で割ったような音楽を作ろうとしていました。

いや、厳密にいうと、その3組のアーティストだけでなく、僕が大好きで憧れていた、たくさんのアーティストの良いところを消化して昇華して調和させた音楽を作ろうとしていました。残念ながら、そのバンドはもうやめてしまいましたが、音楽でなくとも僕の文章に彼らの影響はあると思っています。

ふと思い出したので書きましたが、参考になれば。

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コメント

  1. 浅羽崇斗 より:

    こんにちは。 投資系の方、いわゆる詐欺で失敗して辛い思いしてるときにこのブログを見ました。

    少し気が楽になったかなってゆうのと、とても勉強になりました。できたら、少しでもいいので相談をさせてもらえたら嬉しいです。

    今まで色んな沢山の記事を見てきましたが、こんないい記事を書いてる人は初めて見た感じがします。凄く感謝しています!ありがとうございます(..)

    • ARA より:

      素敵なコメントありがとうございます。

      失敗しちゃいましたか。。。残念ですが、良い経験だったと気持ちを切り替えられると良いですね。
      僕も以前は結構失敗してきましたから、気持ち分からなくもないです。

      非常に励みになります。
      少しで良かったら相談構いませんよ。

      メール飛ばしておきますね。